住んでいる国や人種が違っても、全人類共通の望み、それは「幸せになること」でしょう。
では、幸せになるにはどうすれば良いのでしょうか?自己の欲求が満たされれば良いのでしょうか。
心理学に「マズローの欲求5段階説」というものがあります。詳細な説明は他の記事に譲ることとしますが、その説によれば人間の欲求は「生理的欲求」から始まり最終段階では「自己実現欲求」となります。もし、幸せになるには「欲求を満たす必要がある」とすれば、欲求の段階が上がるたび、次の段階の欲求を満たすまでのあいだ、幸福感は消えてしまうことになります。また、最終的に自己実現欲求(成長欲求)の段階となった場合には、終わりな自己実現欲求により永遠に幸せになれないことになります。
つまり、「欲求の達成」⇒「幸せ」という考え方では、幸福感を得ることが難しいという事になります。
感謝と幸福の関係

「社会とともにイキイキと生き続ける力を引き出す」をミッションに、2015年から活動を開始を行っているKatsuiku Academy(カツイク アカデミー)の記事を参考に「感謝と幸福の関係」について整理していきます。
感謝とは何か?どのように生まれるのか?
はじめに「感謝」とは何であり、どのように生まれるのかを探りましょう。記事によれは2つのプロセスによってそれは実現します。
1.何かしらポジティブな結果を入手したことを認識する
2.「1」のポジティブな結果が外的な要因によって引き起こされたことを認識する
別の言い方をすれば、
「身の回りにある良いこと(悪くないこと)を発見する」そして「その良いことは、偶然または他者の力によって与えられている事を知る」となるでしょう。
この「発見する」や「知る」という行為は、自然に起きることを待つだけではなく、主体的・積極的に取り組むことで、より多くの結果(感謝)を導き出すことができます。
感謝と幸福の関係に関する調査

感謝と満足感・幸福感の関係についてKatsuiku Academyの記事より2つの調査結果を掲載します。なお、これ以外にもインターネットを検索すると多くの記事を見つけることが出来ますが、どれも感謝によって満足感・幸福感が増すという結論になっています。
米国のEmmons教授とMcCullough教授が行った研究では大学生を対象に一つのグループには毎週自分が感謝していることを5つ書き出すことを10週間続けてもらいました。一方でもう一つのグループには5つの日々の出来事や5つの大変だった出来事を書いてもらいました。
感謝を毎週書き留めたグループは他のグループに比べて、運動を行っている時間が多くなる傾向があり、他のグループに比べて身体的に不満を持っていることが少ないことが見受けられました。*1
また人生に対する満足度や幸福感という観点で、12,439人の米国人を対象にした研究ではそれぞれが持ち合わせている性質と人生の満足度の関連性を見ていきました。人生に対する満足度が高い人は感謝する性質も高いレベルで持っていることが見られました。*2
*1:Emmons, R. A., & McCullough, M. E. (2003). Counting blessings versus burdens: An experimental investigation of gratitude and subjective well-being in daily life. Journal of Personality and Social Psychology, 84(2), 377–389. https://doi.org/10.1037/0022-3514.84.2.377
*2:Peterson, C., Ruch, W., Beermann, U., Park, N., & Seligman, M. E. P. (2007). Strengths of character, orientations to happiness, and life satisfaction. The Journal of Positive Psychology, 2(3), 149–156. https://doi.org/10.1080/17439760701228938
では具体的にどんなことに感謝をすればよいのでしょうか?
たった1年で人生と心が大きく変わる「小さな感謝の習慣」という記事より、Leo Babautaさんの事例を紹介します。
・私には素晴らしい妻がいます
・5人の子どももいます(今は6人)
・最愛の両親、兄弟、祖父母、おじ、おば、いとこがいます
・病気ではありません
・仕事があります
・ちゃんとした家と食事があります
・家族が健康です
・身の回りの美しいものを愛で、感謝しています
・美味しい食事がとれます
・素晴らしい本を読むことができます
どれも、多くの人に当てはまる内容であり、発見に向けて主体的な意識を持てば、さらに見つけることなできるであろう身近なものばかりです。
幸福感を得るためには「平凡」である必要があるのか?
ここで、特に向上心の高い方などは次のような疑問を持つのではないでしょうか。
「幸せとは平凡であることに感謝することで、欲求の達成を追い求めるなということか?」
私の答えはNOです。「欲求の達成を追い求めること」と「幸福感」は共存できるのです。現状に満足せず向上心も持ち努力を続けながら、その現状に感謝すれば幸せでいることが出来るのです。
おそらくその場合,感謝する対象に「努力できる環境、状態など」が含まれることでしょう。
感謝日記の書き方

ここから感謝日記の書き方について紹介していきます。といっても簡単です。日記にその日に感謝したことを3つ~5つ箇条書きで記載します。毎日書くことが推奨されますが、私の場合は、気持ちが落ち込んだ時に数日間連続して書きます。なお、”5つ”など目標を定めることは、先に述べた 「身の回りにある良いこと(悪くないこと)を発見する 」という行為を促すものであるため、ぜひ高い目標を設定してください。
また、他の書き方や実例が記載された記事を掲載しますので、お時間のある時にご覧ください。
- あなたを少しずつ変える感謝日記、その効果とは?(アシタノレシピ)
- 脳科学者が直伝、1週間で「ご機嫌な人」になれる日記の書き方(プレジデントオンライン)
- 感謝日記って効果あるの?感謝日記を100日間書いた感想【私の日記も公開します】(エマブログ)
- メンタリストDaiGo式『感謝の日記』をやってみたら、“あの5文字” の大切さに気づかされた。(スタディーハッカー)
では、「徒然日記」で引き続き素敵な日記ライフをお楽しみください!

